NEC、災害画像の小さな被害を探すAI技術を開発──人が確認する画像を約9分の1に

NECは10月14日、災害画像に小さく写る被害を捉え、
新たな被災事象も追加学習できるAI技術を開発したと発表した。
東北大学岡谷研究室との共同研究による成果だ。
同社の検証では、人が最終確認する画像を約9分の1に絞り込んだ。
2027年度中の実用化を目指す。

何が変わるのか──画像の細部を捉え、検索対象を追加する

VLM(視覚言語モデル)を使い、文章に合う現場画像を検索する。
今回は、小さな被害を見逃す問題と、
追加学習によって以前の認識精度が落ちる問題に対応した。

「局所領域理解技術」は、対象物の領域情報を画像の特徴抽出に反映する。
同社によると、画像面積の10%以下の部分でも、
従来のVLMが対応する30~40%程度の大きさと同等の精度で把握できた。
検証用データでは、被災対象が画像面積の10%以下となるケースが
約6割を占めたという。

「継続学習技術」は、新しいデータと、
学習前のモデルが生成した説明文を併せて学び、
既存の認識能力の低下を抑える。
過去の大量の学習データを用意せずに、
検索できる事象を繰り返し追加できるとしている。

検証結果──5,035枚から平均544枚に絞り込む

検証には、東日本大震災の記録映像から抽出した
車載カメラ画像5,035枚を使い、12種類の被災事象を対象とした。
NECによると、人による最終確認が必要な画像は平均544枚になった。

1枚を5秒で目視する条件では、
全画像の確認に約7時間かかるのに対し、絞り込み後は約45分となる。
この時間は画像枚数から示した目視確認の時間で、
AIの処理を含む作業全体の所要時間ではない。

想定する使い方──初動の検索と、現地確認の優先順位付け

発表によると、自治体などには災害発生直後から
数千~数万枚の現場画像が集まる。
初動では「土砂で塞がれた道路」といった文章で画像を検索し、
復旧判断では道路や建物の被害画像を仕分けて、
現地確認の優先順位付けを支援する使い方を想定している。

LC Signalの視点──人が確認する対象を減らす

発表は、AIで画像を絞り込んだ後に人が最終確認する流れを示している。
担当者が見る画像を減らし、現地確認の順番を決める支援は、
災害対応に取り入れる具体的な入口になりそうだ。
NECは今後、衛星画像の解析とも組み合わせ、
災害状況を多角的に把握する研究開発を進めるとしている。


主要情報源

本記事は2026年10月15日時点の公開情報に基づき、AIを活用して作成しています。
発表日は公式ページの日付表記に従っています。
検証結果は同社が示した条件に基づき、実用化の目標と現在の提供状況を区別して記載しています。
「LC Signalの視点」は、公開情報を踏まえた本メディアの考察です。

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