キヤノン、生成AIで印刷機能を拡張──既存製品にソフトウェアで価値を追加

キヤノンとキヤノンマーケティングジャパンが、
生成AIと画像技術を組み合わせた「Connected Value Platform」を発表した。
第1弾は、Webページを印刷しやすい形に整える機能だ。
対応するプリンターに、アプリとクラウドを通じて新しい機能を加える取り組みとなる。

印刷製品の機能をクラウド経由で拡張

両社は2026年10月1日、
印刷製品向けのクラウド型機能拡張基盤「Connected Value Platform」を発表した。
生成AIとキヤノンの画像技術を用いて文書や画像を解析し、
情報の抽出や再構成、印刷・スキャン向けの形式への変換を行うとしている。
第1段階として、同日から対象のPIXUS向けに機能拡張ツールを提供する。

基盤全体では、家庭用プリンターからオフィス向け複合機まで、
幅広い印刷製品の機能拡張を想定している。
今回のPIXUS向け提供を出発点に、
クラウド接続、AI、画像技術を組み合わせて、
印刷やスキャンの利用体験を継続的に向上させる方針だ。

何が変わるのか──印刷前の編集をアプリ内で支援

キヤノンは、従来は印刷前の編集や整理に複数のアプリケーションが必要で、
作業が複雑になり時間がかかっていたと説明している。
新たな仕組みでは、PC・モバイル向けのキヤノンのアプリの中で、
必要な機能を選んで利用できるとしている。

この基盤に対応するアプリとして、
Windows PC向けの「Canon Print Assistant Ver.2.0」と、
モバイル向けの「Canon PRINT Ver.4.0」を提供する。
新しい印刷・スキャン機能を機能拡張ツールとして追加し、
一つのアプリの操作画面から利用できる構成となる。

最初のツール「Web Print Optimizer」は、
レシピやニュース記事などのWebコンテンツを印刷する用途を想定している。
キヤノンによると、生成AIでページを解析し、
広告や過剰な余白などを除去して、印刷向けにレイアウトを自動調整する。

Webページの内容を解析する処理と、印刷向けのレイアウト調整を組み合わせ、
印刷前の整形を支援する機能だ。
必要な情報を印刷しやすい形に整える作業が、
プリンターのアプリ内で行えるようになる点が、今回の特徴となる。

次の追加機能は、スキャンした文書のファイル名生成

キヤノンは、スキャンした内容からファイル名を生成する
「Content-Based Naming」も計画している。
生成AIがスキャン内容を解析し、
内容を表すファイル名を自動生成する機能だ。
PC版は2026年11月下旬、モバイル版は2027年の提供を予定している。

第1弾のWeb Print Optimizerが印刷前の整形を担うのに対し、
Content-Based Namingはスキャン後のファイル整理を支援する。
印刷とスキャンの前後に発生する作業へ、
順次機能を広げていく構成となっている。

同社は、今後も仕事、学習、趣味、日常生活に向けた機能を追加する方針を示している。
今回提供するWeb印刷向けの機能に続き、
文書や画像を扱うさまざまな場面での利用を想定している。

利用条件──対象のPIXUS向けに無料提供

公式発表では、サービスは無料とされている。
日本での利用には、対応するPC・モバイルアプリのダウンロード、
プリンター連携サービス「MyPrint With」への登録、
キヤノン純正インクカートリッジの使用が必要だとしている。
Web Print Optimizerについても、無料で提供するとしている。

対象は、2023年10月以降に日本で発売されたPIXUSの指定機種だ。
公式発表では、XK510、XK140、XK130、TS8930、TS8830、
TS7630、TS6730、TS6630、TS5630、TS5530、TS3730が挙げられている。
海外の対象機種やサービス条件については、
各地域のキヤノンの案内を参照する形となっている。

また、キヤノンは、学習済みのAIモデルを使用し、
自己学習機能は持たないと説明している。

LC Signalの視点──販売後も製品価値を増やす仕組み

キヤノンは、ソフトウェアによって既存の印刷製品の価値を広げる方針を掲げている。
今回の仕組みでは、プリンター本体に加え、
アプリとクラウドが新しい機能を届ける役割を担う。

対象のPIXUSを持っていれば、プリンターを買い替えなくても、
対応アプリからWeb Print Optimizerを無料で使える。
11月下旬にはPC版でContent-Based Namingも加わる予定で、
購入後のプリンターに機能が増えていく形だ。
家庭用プリンターからオフィス向け複合機まで広げる構想とされており、
Webページの整形やスキャン後のファイル名付けなど、
プリンターのアプリで済ませられる作業は今後さらに増えていきそうだ。


主要情報源

本記事は2026年10月2日時点の公開情報に基づき、
AIを活用して作成しています。
提供中の機能と今後の提供計画を区別して記載しています。
「LC Signalの視点」は、
公開情報を踏まえた本メディアの考察です。

LC Signal の記事一覧へ戻る